13期2回目キャンプ
7月13日、14日 場所・穴吹川


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やっときました。
川の学校2回目in穴吹川。
魚ウヨウヨ、四国一きれい、多様な遊び場、穴吹川。

僕は、初回の第十堰でのキャンプに参加できなかったので、子どもとは初対面。
今年の子どもはどんな子かひとりだけわくわく。

昼前の晴れた夏空の下、親に連れられた子どもがぞくぞくと到着。
お父さんお母さんには速やかにお帰りいただいて、「鬼の居ぬ間に洗濯」今からいっぱい遊ぶぞ~!!
徳島駅に集合した子どもを乗せたマイクロバスもキャンプ地に到着。
子どもに紛れて講師の熊谷さん、川上さん(かわっち)、12期スタッフのあさだの姿も。

到着した子からテントを建て着替えて川へ。
ご飯を川の中で急いで食べて遊びに!
先に川の説明、講師の紹介、初めましての僕とあさだの紹介が終わり「さあ遊ぼう」とみんな一斉に立ちましたが、何をするのかまだ話してなかったね~

「何がしたい?」
「飛び込み」「釣り」「潜り」「沢登り」「見釣り」「潜り」「流れ」
やりたい遊びを自分で決めます。

まずは流れ
上流に歩いて約10分
そこから険しい細い道をひとりずつ下って入水。
しかし、ふと横を見ると違う道から人が・・・。
簡単に川に降りられる道があったみたいです。
少し上流に行くと4mほどの飛び込みポイントがあります。
すっと飛べる子、カウントされると飛べる子、ためらいつつも飛ぶ子、カウントすると飛べない子さまざまいました。
そこから水中マスクをつけて流れに身を任せながら流れていきます。
流れているとアユ、オイカワ、ウグイ、アブラハヤなどたくさんの魚が見えました。

下ってきてキャンプ地の近くの少し低めの飛び込み岩へ。
ここでは上でためらった子も何とか飛び込めます。

キャンプ地に帰ってくると大量の魚が。
釣り班と見釣り班がオイカワ、ウグイ、カワムツ、ヨシノボリなどの魚を釣って帰ってきました。
実は熊谷さん、たつろうさん、川上さんと豪華なメンバーで釣りに行っていたため釣れない方がおかしいのです。
自分で釣った魚は自分で捌いて料理。
今回は釣った魚は全て唐揚げになりました。
川の学校では、世間でよく耳にするキャッチ&リリースではなく、キャッチ&イートします。
しかし、バケツの中に1匹の見慣れない魚が残っていました。
10センチにも満たない小さな魚体に8本のヒゲに、オレンジっぽい色。
僕自身初めて見るアカザという魚で、ヒレには毒があり、奇麗な上流の川にしか生息できず、生息数がとても少なく絶滅危惧種となっています。
さすがは四国一の清流、穴吹川!
このアカザは釣ったのではなく網で獲ったそうです。
普段は全て食べますが、珍しい魚だったためアカザはリリースしました。

美味しい夕ご飯を食べ、釣りの名人であり嘘つきの名人熊谷さんの夜話。
釣り師は、釣った魚を実際よりも大きく言うことや、釣った魚の数を、さばを読む癖があります。
また釣り師は、針の着いている餌を「美味しそうな餌があるよ」と嘘をつき、魚をだまします。
この日、熊谷さんは夢の話をしてくださいました。

その後、川の学校には必須の「肥後の守(ひごのかみ)」という折りたたみ式のナイフを配りました。
野田校長から使い方の説明があり、一人ずつ直接手渡しで配られます。
この肥後の守を使えば、竹を使ったクラフトや、魚を捌くことが出来ます。
僕もスプーンを作りましたが、悔しくも僕よりも完成度の高いスプーンやパドルを作る子が出てきました。

そのあとは眠たくてたまらない子が続出。
まだ起きている子は神社のある山へと肝試しに登っていきました。

肝試しから帰ってくると、遊び疲れたのか大半の子は寝ていました。
12時を回るころにはみんな寝たそうです。


まずはキャンプ地の開墾

スタッフによるフィールド下見

開始直前、スタッフミーティング

キャンプ開始!子ども達と何をして遊ぶか話し合う。

川を流れる!という遊び

スタンドアップパドルボード!

魚はいるかな?

 

 


キャンプの食事

テント場。おばけが出るとか出ないとか。

朝の光が気持ちいい!


キャンプ地と川のこの近さ。増水しないか、天気には気を使います。

この透明度!

二日目

川ガキの朝は早い。
6時前に起こされた僕ですが、もう着替えて川に入っている子どもが・・・。
毛鉤で釣りをしている子も。
朝ごはん前にはバケツの中には数匹のオイカワと4匹のギギが。
このギギは川上さんが一日目の夕方に指揮を取ってくれたハエナワ*で、ミミズを付けた7本の針のうち、4本に掛かっていたものです。
またハエナワの中には、餌を取られ糸が極端に痛んでいるものが。
これはウナギが掛かり逃げた後だと思われ、明日への期待が膨らみます。

美味しい朝ごはんを食べた後はみんな着替えて遊びに!
釣りに行ったり、沢登りに行ったり、見釣りをしたり、上流まで上がってマスクを付け水中を見ながら川くだりをしたり。

釣りでは魚がいっぱいいるポイントを見つけ一人でたくさん釣る子ども、釣れると思って選んだ場所で釣れなかったり・・・
釣った魚は昨夜もらった肥後の守で捌いて、昨日と同じフライではなく、焚き火の塩焼きに。
今朝獲れたギギは一緒に焚き火の火を使い蒲焼に。
ギギも白身でプリプリしていてウナギに近い蒲焼が出来上がりました。

昼ごはんはみんな川に漬かって食べました。ここまで川に漬かっているとカッパの古漬けが秋には出来上がるかな(笑)

昼からは今まで出していなかったカヌーを一艇投入。
もちろんカヌーはすぐひっくり返されますが、今回使ったカヌー(シットオントップ)は中に水がたまらない構造で、何度ひっくり返してもすぐ遊ぶことが出来ます。
川の学校ではひっくり返すためにカヌーがあるようなものなので、川の学校ぴったりのカヌーと言えます。

一方見釣り班では30cmほどの木の枝を竿にし、糸と針とオモリを付けたシンプルな仕掛け。
それに川虫を付けてヨシノボリなどの目の前に落としてやるとパクッ。
魚が餌を食べる瞬間を見れたりもします。
しかし、この見釣りにはちょっとした難しさがあり、みんな時間がたつのも忘れて夢中になって魚を追い続けました。
魚はたくさんいますが、大きいものは少なく、子ども、スタッフ共に大きい魚を探して釣っていました。
見釣りで釣ったヨシノボリは、甘露煮みたいにして頂きましたが、白ご飯が欲しくなる味でした。

夕方になりそろそろ着替えよかという時間に
「ウナギがおる!」
という通報が入りました。
ウナギ針を用意し、餌にするため見釣り班が釣ったヨシノボリを頂戴しウナギの元へ!
釣られた魚は、人間の餌だけでなく大きな魚の餌になることもあります。
現場に到着すると昼間皆が飛び込みをしていた岩の真下の穴からウナギが顔を出していました。
針を通したヨシノボリをウナギの目の前に置くと、ゆっくり近づき、大きな口でパクリ。
ここまできたらこっちのものと思いましたが、穴に入ってしまい、引っ張ってもなかなか出てこず、無理やり引っ張ると、針がスポンと外れてしまいました。

ちょうどそのころ大粒の雨が・・・
穴吹川は上流の川なので川幅が狭く、山奥で降った雨が一気に川に集まるため、短時間で増水ぬることがあります。
過去にも、増水によりキャンプ途中に撤収ということが何度かありました。
降り続けば撤収をも考えなければいけない状態になったため、新しい餌を穴の前に置き、引き上げました。
増水に備え荷物を少しずつ高いところに上げましたが、るな班のテルテル坊主のおかげか、幸いにも雨はやみ、増水もしませんでした。
雨がやんだところで、先日ウナギを取り損ねた場所と深い淵、上流のポイントに置き針を沈めていたらご飯の時間。
明日への期待が膨らみます。

ご飯の後は川上さんの夜話。

川上さんは、大きな魚について話してくれました。
また、川上さんが獲った大きなシマアジの魚拓を広げて見せてくださいました。
(魚拓は、白い布で出来ているため、ランタンに照らされ虫が集まっていました。)

この夜も肥後の守でクラフトやミサンガを作る子が少しいるものの、みんな遊び疲れたのか、早くに寝しずまりました。

 

 

3日目最終日

遊べるのはこれで最後!!
朝一番の仕事は昨日仕掛けたハエナワと置き針*を回収しに行くこと。
深い淵に沈めたハエナワ*には5本の針のうち3本の針にギギが掛かっていました。
続いて昨日にウナギに逃げられたポイントでは大きなウグイと亀のようなものが掛かっているのが見えます。もしかしてと思い水中マスクを付けて覘いてみると、スッポンが・・・。
喜んでスッポンを連れてキャンプ地に帰りましたが、喜びはこれだけではおわりませんでした。
昨日ウナギがいた穴の前に仕掛けた餌は、ギギが食べていました。もう一本には細長いものが付いているのが陸上からでも確認できます。
覘いてみるとなんとウナギでした!
朝からウナギにスッポン、ギギ、ウグイと大量の魚にキャンプ地は歓喜に沸きました。

朝ごはんの後は最後の遊びへ!
ですが今回に限り特別な遊びが提案されました。
スッポンを初めとする獲物料理と昨日獲り損ねたウナギ捕獲です。
ウナギと魚料理は彼らに任せ、他の子は遊びに散っていきます。

魚料理ですが、ウナギは川上さんの指導のもと無事にギギと一緒に蒲焼になりました。
問題なのはスッポン。
スッポンを捌いたことのある人はなかなかいるものではありませんが、川上さんが捌いた事があるそうで・・・。
またもや川上さんの指導の元、
首を落とされ、
甲羅をはがされ、
美味しいスープへと変身したのでした。

一方ウナギ捕獲班では、残念ながら後一歩のところで泳いで逃げられたそうです。

他にも穴吹川に流れ込む沢を登りました。
この沢登りでは手を使わないと登れない場所があったり、少し水が冷たりしますが、冒険心をくすぐられ、帰りのことも忘れつい奥に行きすぎてしまいます。
最終到達点には滝がありみんなで滝行。
この滝行で、遊びすぎたことを反省し、勉強しよう!
とは決してなりませんが・・・。

最後の遊びの時間はあっという間に終わってしまいました。
着替えてテントを片付け、最後の昼食へ。
ちょうどそのころ、またしても雨降ってきました。
日記を書いてもうお別れの時間。

次は高知県でまた会いましょー!

(筆者・たいじゅ)

*ハエナワとは長い糸にたくさんの針が付いている仕掛けです。
ここでは、置き針とは一本針の仕掛けのことを指しています。
どちらもウナギ、鯰、ギギなどの夜行性の大型の魚を獲るためのものです。


うなぎが捕れた!※写真はやらせ

流れててひっかかる。


講師のかわっちにスッポンのお吸い物を教わる

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